2021-06

エッセイ

「100分de名著平家物語」を読んだ感想とあらすじ

100分de名著平家物語は、能楽師の安田登さんが紹介する平家物語の概要と考え方、学ぶべき教訓がまとめられた優れた一冊です。祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり、という一文を聞いた事のある方は、この本を読めば、その背後に秘められた物語につい...
未分類

「少女不十分」を読んで親の在り方、子供への影響を考える

化物語で有名になりました西尾維新が書くのに10年かかったとコメントした少女不十分という本を紹介します。 本のあらすじ 小説作家志望の大学生が小学生に監禁される話です。ある日、主人公の大学生は交通事故現場に遭遇してしまいます。事...
エッセイ

「病と障害と、傍らにあった本。」を読んだ感想とあらすじ

今回私が紹介する作品は病気と闘う人々が本を通して命と向き合う「病と障害と、傍らにあった本。」という本です。 本のあらすじ 著名な写真家や小説家、詩人等12人が登場します。病いや障害を負い、中には家族の介護で病いと直面した方々が...
エッセイ

アドラー心理学の「嫌われる勇気」あらすじと読んで感じたこと

紹介したい本は、アドラー心理学、「嫌われる勇気」です。著者は岸見 一郎 古賀 史健さんの協同著です。 本のあらすじ アルフレッドアドラーの心理学を説いた本です。主人公の老人が、青年の質問、疑問に対し、質疑応答形式でこた...
小説

「里奈の物語」のあらすじとを感想

東洋経済オンラインなどで記事を書いているルポライターの鈴木大介さんの書いた小説の「里奈の物語」です。 本のあらすじ 里奈は、実母から伯母さんの幸恵さんに預けられて、幸恵さんの娘の比奈の世話をしながら暮らしています。幸恵さんが自...
小説

「名のないシシャ」のあらすじと読んで感じたこと

今回私が紹介する本は山田悠介の名のないシシャという本です。山田悠介はホラー小説で有名な作家ですがそのイメージが壊された一冊です。 本のあらすじ 『死までの時間』がわかり、命を与える特別な力をもつ『シシャ』とい...
エッセイ

「青年と哲人の対話篇」を読んで今後に役立てたいこと

私が紹介するのはフロイト、ユングと並び「心理学の三大巨頭」と称される、アルフレッド・アドラーの思想(アドラー心理学)を、「青年と哲人の対話篇」という物語形式を用いてまとめた一冊です。 本のあらすじ 対人関係について悩む青年と哲...
エッセイ

「限りなく黒に近いグレーな心理術」

今回私が紹介するのはメンタリストのDaigoさん著書の限りなく黒に近いグレーな心理術です。本当にこんなこと書いていいのかと思うような内容もある心理学の本です。 本のあらすじ メンタリストのDaigoさん。学生時代から独特な感性...
エッセイ

新潮学芸賞を受賞「ローマ人の物語1― ローマは一日にして成らず」を読んだ感想と伝えたい素晴らしさ

今回私が紹介する本は、「ローマ人の物語1― ローマは一日にして成らず」で塩野七生さんによる壮大な歴史シリーズ本です。 新潮学芸賞を受賞しています。 本のあらすじ だれもが知るローマ帝国だが始まりは、あまり知られていません...
小説

「閃光スクランブル」を読んだ感想やあらすじ

本のあらすじ 主人公の亜希子は、人気の女性アイドルグループ所属のアイドル。グループの中ではお姉さん的立ち位置ですが、自分のポジションやグループ内での居場所を掴めずに葛藤しています。主人公を急かすように、華やかな新人の加入や切磋琢磨していた同期の卒業と出来事が重なり、行き詰まった亜希子は既婚者の年上俳優との不倫に身を落としていました。そんな彼女のスクープを狙う記者である巧はカメラマンでしたが、数年前に大切な人を亡くしてからというもの、自暴自棄になって週刊誌カメラマンとなっていました。アイドルとパパラッチという決して交わることのない、交わってはいけない2人が出会った時、現状を打破したい2人は大胆で冒険的、かつ美しい逃避行に出ます。アイドルグループで生きていくことの難しさやしがらみ、スキャンダルを狙う出版社の思惑、巧を大きく変えてしまった過去や、逃避行を理解し手助けしてくれる存在…魅力的かつダイナミックに描かれた逃避行の先で2人の得るもの、一読の価値ありです。 本から学んだこと 芸能を生業としている人々の葛藤や難しさを強く感じます。また、作者が現役アイドルなだけに、なぜそうまでしてもステージに立ちたいのか?といった一般生活をしている中では知り得ない感情の揺れ動きやプライドを知ることができました。何より読んでいてワクワクしたのは、ステージから見える景色の描写の美しさです。私にはきっと一生見ることのできない、作者だからこそ知っている光景が、ありありと美しく魅力的に描かれています。 本を読んで、今後参考にしたいこと まず一番は、大衆の言葉がアイデンティティを奪い取ってしまったり、匿名の何かがひどく傷つけてしまう可能性の重さです。何となくネット上に書いた感想が、誰かを追い詰めていないか自分を省みるきっかけになりました。次に、本作は全体を通して非常に「水っぽさ」「湿気」を感じました。それは作中に出てくる飲み物、場所、天気など散りばめられた要素の様々が織りなす妙義なのですが、読み手に一貫した雰囲気を伝える文体に脱帽です。簡単なことではありませんが、繰り返し読んでプレゼンや参考資料作成に役立てたいぐらいです。またアイドルが自分の置かれた立場でそれぞれに悩んでいる様はいちアイドルファンとして非常に考えさせられることが多く、ファンレターなどを差し出す時の内容を熟考したいなと強く強く思いました。男女問わずアイドルを応援している人に是非読んで欲しいです。 全体的な本の感想 まず現役アイドルの著作ということで、葛藤する理由や傷つく理由、現状をどうにか打破しようと起こす行動の1つ1つが非常にリアルで説得力があります。これは加藤シゲアキの著作の最大の強みでもあり魅力だと思いました。また、不倫をする俳優とアイドルのその「不倫の仕方」の描写が生々しくリアルで、思わず背筋がぞくりとしました。物語の中盤からは、ぶっ飛んだファンタジックな展開も多いですが、それがより前半の現実的すぎるまでの描写との対比になって、逃避行のドラマチックさを際立たせていると感じます。また、作中にはカメラや香水など読者が現実世界でも手に取れるアイテムがいくつか登場するため、物語への没入感を高めることが出来るのも本書の中で非常に面白いと感じました。 本のイマイチだったところ まず現役アイドルの著作ということで、葛藤する理由や傷つく理由、現状をどうにか打破しようと起こす行動の1つ1つが非常にリアルで説得力があります。これは加藤シゲアキの著作の最大の強みでもあり魅力だと思いました。また、不倫をする俳優とアイドルのその「不倫の仕方」の描写が生々しくリアルで、思わず背筋がぞくりとしました。物語の中盤からは、ぶっ飛んだファンタジックな展開も多いですが、それがより前半の現実的すぎるまでの描写との対比になって、逃避行のドラマチックさを際立たせていると感じます。また、作中にはカメラや香水など読者が現実世界でも手に取れるアイテムがいくつか登場するため、物語への没入感を高めることが出来るのも本書の中で非常に面白いと感じました。
タイトルとURLをコピーしました